情報統合思念体への手紙

16号廃墟へ向かう道

2024-01-01から1年間の記事一覧

Hom(M,N)が加法群であること

とする. 前回,が-準同型写像であることを確かめた.これはについて,-準同型写像の加法を定めたことに成る.いま,-準同型写像の集合 を考えると,演算に対して,これは加法群を成す. (証明) Ⅰ. 結合律 を選ぶ(パラメタの自在性)すなわち と置く.このと…

Λ-準同型写像の意義

- とする. ☆ 写像とは何か? ここでは,言葉の意味について考えることはない.それが「抽象」である.たとえば(左)-加群とは何か? と言われたとしよう.私は(今覚えている限りで) ① ② ③ ④ をみたすような及びである,と答えたとする.では,非可換環とは何…

剰余加群の意義

とする.このときは-加群を成す. (説明) は-加群の部分加群であるから () () という性質をもつ.このとき (ア) が成立する. (証明) i.e. i.e. と置く.このときより である.とくにはの部分群であるから と成る.▢ (イ) が成立する. (証明) (ア)よりであ…

センテンス 15 連立不等式

とする. 問 < をみたすの値をすべて求めよ. (解答) > と置く.このときについて i.e. i.e. と計算できる.他方,に関しても < i.e. > で表される.いま,を考えると をみたすようなは ① である.また < をみたすようなは ② とわかる.そして,より < で表…

加法群に置ける剰余類とその群

とする.このとき ① ② を考える.まず,①についてを加法群で考え と置く.このとき,は加法群であり,より i.e. である. 次に②について,いま,剰余類の集合を と置けばは群を成す. (証明) の演算に関してその和を で定める. (ア) 結合律 と置くとき,を…

Λ-加群の部分群について

- とする.このとき,はの部分群である. (証明) まず,条件を考え と置けば である. いま,は加法群でもあるから上 (仮定) と置ける.とより,は部分群の条件をみたす. 以上よりはの部分群である.▢ 補足 について,に対してを定義しているので,たとえが…

センテンスロジック 仮言と選言

とする.このとき ① ② が成立する. (証明) ①について 1 (1) 仮定 2 (2) 仮定 1,2 (3) 1,2. ∧-導入 1,2 (4) 3. ∧-除去 1,2 (5) 3. ∧-除去 1 (6) 4-5. →-導入 1 (7) 4,6. →-除去 (8) 4-7. →-導入 ②について 1 (1) 仮定 2 (2) 仮定 1,2 (3) 1,2. ∧-導入 1,2 (4…

Λ-加群の公理と部分加群の意義

-の公理 i.e. とする.このとき (1) (2) (3) (4) と置く.より -という(P∧Qは公理) -加群の意義 とする.このとき (1) (2) (3) (4) が成立する.なぜなら,は環であるので(左)-加群の公理をみたすから.これより,を-加群ということができる. 部分加群の意…

センテンス 14 順序数の加法

とする. 問 太郎は前から5番目である.太郎の後ろには6人いる.全体で何人いるか? (解答) と置く.このときより したがって全体は11人から構成される.▢

センテンス 13 不等式に関する最大の自然数

とする.このとき > をみたす最大の自然数の値を求めよ. (解答) > と置く.そのとき不等式の性質より両辺に12を掛けると > 両辺を同類項で整理して > 不等式の性質から両辺のマイナスを除いて不等号を反転させ < である.そして,同一の原理よりは常に成り…

センテンス 12 不等式

とする. 問 実数 < に対して,次の2数を不等式で表せ. (解答) と置く.このとき,条件 < で不等式の性質より < であるから < を得る.そして,公理より,この関係は常に成立する. ☆ 補足 この問題の結論は < を意味する. 問 次の不等式を解け. > (解答)…

センテンス 11 平方根

とする. 問 (1) 7の平方根はであることは正しいか? (解答) と置く.このとき平方根の定義から,次のような計算をする: i.e. i.e. であるから公理よりは常に正しい.▢ ☆補足 この論証に仮定は無いので全称判断としても正しい,と言えるからは「常に」正し…

センテンス 10 循環小数

とする. 問 (1) 循環小数を分数で表せ. (解答) と置く.このとき,等号の性質より両辺を10倍して i.e. で表す.さらにを考えると i.e. i.e. であり公理より を得る.▢ (2) 30/7を小数で表したとき,小数第100位の数字を求めよ. (解答) より と置く.この…

センテンス9 不等式の計算

とする.このとき次の不等式 < < < < に対しての値を求めよ. (解答) まず,に対して∧-除去よりを考える.このとき < であるから > と書ける. 次に,同様にしてを考えれば < > である.それゆえ,∧-導入より < < と書ける.いまについて < < を得る.▢

センテンス8 多項式の展開

とする.このとき次の多項式を展開せよ. (解答) と置く.このとき を得る.▢

センテンス7 単項式の乗法

とする. 問 次の計算をせよ. (解答) と置く.このとき を得る.▢

センテンス6 多項式の加法

とする. 問 次の計算をせよ. (解答) と置く.このとき で表される.▢

センテンス5 多項式を降冪の順にすること

とする. 問 次の多項式に関して,の降冪の順に並べ換えろ. (解答) と置く.このとき で表示できる.▢

センテンス4 多項式の次数

問 多項式は何次式か. (解答) と置く.このとき であり,多項式の次数は最高次である.したがってより は4次式であることがわかる.▢

センテンス3 P∧Qの具体例

とする. 問 次の単項式の次数と係数とをいえ. (解答) と置く.このとき と表示できる.▢ ☆ による.

センテンス2 P∧Qの構成 不等式の表示

に対して < < と置き < < であることを示す. (証明) 1 (1) 仮定 2 (2) 仮定 1,2 (3) 1,2. ∧-導入 1 (4) 1-3. →-導入 1 (5) 3. ∧-除去 1 (6) 3. ∧-除去 (7) 5-6. →-導入 (8) 5,6. ∧-導入 したがって が成立する.▢

センテンス1

とする. 1 (1) 仮定 2 (2) 仮定 3 (3) 仮定 1,2 (4) 1,2. →-除去 1,2 (5) 4. ∧-除去 2 (6) 2-3. →-導入 (7) 2-5. →-導入 したがって を得る.▢

多項式の論理計算について

とする.このときを展開せよ. (解答) 1 (1) 仮定 2 (2) 仮定 1 (3) 1. ∀-除去 2 (4) 2. ∀-除去 (5) =-導入 (6) =-導入 (7) 3-5. ⇒-導入 (8) 4-6. ⇒-導入 (9) =-導入 (10) ∀-導入 ゆえに が成立する.▢ ☆補足 物理学や素朴集合論のことを考えるとが何処に属…

文論理と一階述語論理とが一致するように仮定を消去する方法

文論理 とする. 1 (1) 仮定 2 (2) 仮定 3 (3) 仮定 1,2 (4) 1,2. →-除去 1,3 (5) 1,3. →-除去 1,2 (6) 4-5. →-導入 1,2 (7) 5,6. →-除去 1 (8) 4-7. →導入 1 (9) 4,8. →-除去 (10) 4-9. →-導入 したがって ,, を得る.▢ 一階述語論理 とする. 1 (1) 仮定 2…

算数のやり直し4

問 36人の組で,弟と妹の有無ついて調べた.弟がいる人は16人,妹がいる人は10人,弟も妹もいない人は13人だった.弟も妹もいる人は何人ですか? (解答) i.e. 仮定 i.e. 仮定 i.e. 仮定 i.e. 仮定 とする.このとき を求めたい. ① 山積 より ⇒-導入 ⇒-導入 …

算数のやり直し3

仮定 仮定 とする.このとき (1) (2) (3) (4) の値を求めよ. (解答) ∀-除去 ∀-除去 に対して である. (1)について (ア) より ⇒-導入 ⇒-導入 という操作をする. (イ) より ⇒-導入 ⇒-導入 である.(ア),(イ)の論証に仮定はないので,∀-導入適用可能である.…

パラメタ数学のやり直し2

とする. 問 和菓子屋で,団子1個と煎餅3枚を買うと260円,団子2個と煎餅8枚を買うと620円である.それぞれ1つの値段はいくらか? (解答) 団子の個数を(仮定),煎餅の個数を(仮定)と置く.そして,条件より次のような方程式を立てる. 山積 を立てる.このと…

パラメタ数学(算数)のやり直し1

自由変数でしか考えていない(実質的にパラメタと変わらない限量記号による数学)数学は意味がないので,算数からやり直す. とする. 問 太郎はクイズをした.1問正解すると5点,不正解だと2点引かれる.太郎には予め40点が与えられている.そして,20問のク…

循環小数

問 を分数で表せ. (解答) 仮定 と置く.このときすなわち ∀-除去 を考え,との差をとれば より ⇒-導入 i.e. ここで,論証に仮定はないので,に対して∀-導入適用可能である.すなわち ∀-導入 を得る.▢

2つのものの購入数

問 1個80円の消しゴムと1個120円のペンを合わせて16個買うと,その代金は1560円になる.それぞれ何個ずつ買ったか? (解答) 仮定 仮定 とする.このとき次のような方程式を立てる. ∀-除去 ∀-除去 これを解けば ⇒-導入 ⇒-導入 であるから i.e. ∀-導入 ∀-導入…