情報統合思念体への手紙

16号廃墟へ向かう道

共通世界の発見

 A:太郎は正しい

 B:次郎は正しい

 C:三郎は正しい

とする.このとき以下から言えることは何か?

(1)  A∨B∨C

(2)  A∧¬C→B

(3)  C→(A∧¬B)∨(¬A∧B)

(4)  A→¬C

(解答)

 真理表

TTT ①

TTF ②

TFT ③

TFF ④

FTT ⑤ 

FTF ⑥

FFT ⑦

FFF ⑧

で可能世界を考える.(3)について,このままだと後件の真理値はFなので,可能世界すべてを消去しなければならず,それだと(1)から(4)の共通世界は無い,と結論付けられてしまうことになる.これを回避するために,選言を仮言に変形する.すなわち

 C→[(A∧¬B)→(¬A∧B)]

である.このように,日常用語と論理用語は食い違うこともあるので,メタ言語の言葉に囚われるのはあまりよくない,と思われる.同じ理由で(4)は

 A∨¬C  仮言から選言への変換

と読み換える.

(1)について

① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦

(2)について

② ④

(3)について

③ ④ ⑤ ⑥

(4)について

② ④

 したがって共通世界は④であるので太郎は正しいが,次郎と三郎は誤っている,ということがわかる.